まぼろし


あぁ 遠い空に輝きを失った星達

風は歌い 運んでいる 便りに耳をすまして

 

もう 想い出からどれくらい離れてきたのだろう

気付いたら落とし物 手つかずだった 未来の音

 

泳ぎ疲れた 鯉のぼりを 見上げていた 静かな午後

迷子のまま 迷子のまま

 

まぼろしの様に時間が過ぎてゆく 乗り遅れた列車

「いつまでも」 そんな言葉が 風に吹かれて 高く舞い上がる

 

 

あぁ 髪が伸びて 向かいには新しいコンビニ

どうでもいい事だけが 変わり続けていく 日々の中

 

「これでいいって」思いきかせて 「こんなもんか」わだかまって

探していた まだ探して、、

 

まぼろしの様な世界の片隅で 小さく息を吸う

アスファルト 水玉模様 ビニールの傘から見た 涙の雨

 

悲しくないよ 独りぼやいて 苦しくなるよ 帰り道

 

まぼろしの様に時間が過ぎてゆく 瞬きの間に

「いつまでも」そんな言葉を追いかけていけたら、、、